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2023.09.22

「さっぽろオータムフェスト」でホタテを食べよう! 殻焼き、串かつ、ラーメン… おいしく、楽しく、消費拡大に貢献

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

オータムフェスト会場のあちこちで、提供されているホタテの殻焼き
オータムフェスト会場ではあちこちで、ホタテの殻焼きのいい香りが漂います

 9月8日に開幕した「2023さっぽろオータムフェスト」は秋の気配が強まるなか、連日、たくさんの市民や観光客が訪れ、にぎわっています。会場を歩いていると、あちこちで目にするのが「ホタテの殻焼き」。でも、各店のメニューを改めて点検すると、さすがホタテの一大産地・北海道ならではのさまざまなホタテメニューがあるのを発見しました。東京電力福島第1原発処理水放出に伴う中国の禁輸措置で影響を受けているホタテ産地。消費拡大に微力ながら協力すべく、オータムフェストで味わえる多彩なホタテメニューを紹介します。

串かつやスープ ホタテがメーンの「松棘庵」(11丁目)

「松棘庵」のホタテの串かつ(左手前)とクリームパン(同奥)、クラムチャウダー(右手前)
ホタテの串かつ(左手前)とクリームパン(同奥)、クラムチャウダー(右手前)

 まず足を向けたのが、11丁目の「PRECIOS TABLE」に出店している「松棘庵(しょうきょくあん)」。オータムフェストで提供しているメニューのメーン食材はホタテです。メニュー7品のうち、ホタテを使った料理は5品。

 このうち、道産ホタテの串かつ(1本600円、2本千円)と道産ホタテのクラムチャウダー(800円)、道産ホタテのクリームパン(1個650円、2個千円)を頼んでみました。揚げ物があるから、きっと合うはず…と、ちゃっかり、お隣のブースの「SUSUKINO BREWING」のクラフトビール「すすきのえーる」も調達してきました。

ホタテの甘みとうまみが感じられる串かつとクリームパン
ホタテの甘みとうまみが感じられます
だしもアサリに負けない、濃厚なクラムチャウダー
濃厚なクラムチャウダー。だしもアサリに負けません

 串かつは直径4センチほどの貝柱が2個、串に刺さっています。あまじょっぱいタレがかかり、その上にタルタルソースがとろりとかかっています。パクッと一口、さくっとした衣の中には、ジューシーな貝柱。ビールをぐびぐび。おいしくないわけがありません。

 クリームパンは、衣を付けて揚げられており、見た目はコロッケのよう。もっちりとしたパンの中に、ホタテのうまみが染み出た固めのベシャメルソースが包まれており、とろりとソースが出てきます。やけどに注意です。ホタテってうまみがあって甘いんだと改めて確認できました。

 ジャガイモの素揚げ3切れがのったクラムチャウダーは、濃厚な味わい。細かく割いた貝柱がたっぷり入っていて、ぜいたくな感じです。ぽってりとしたとろみがあり、タマネギなどの野菜のうまみも出ています。黒コショウがきいていて、大人の味わい。ビールにも合いますが、白ワインだなあと思いながら、ごちそうさま。

 同店にはほかにも、しょうゆバターで味付けした殻焼き(1枚700円、2枚1200円)や北海道産のタコとホタテの新ショウガ炊き込みご飯(1500円)もあります。

殻焼きホタテに一工夫 7丁目会場の各店

ホタテのネギ油がけ(左)とマッシュポテト添え(右)
ホタテのネギ油がけ(左)とマッシュポテト添え(右)

 さて、次は7丁目「大通公園7丁目BAR」へ。「ニセコ浪花亭」では、常呂町産のバターしょうゆ味の焼きホタテにマッシュポテトを添えて提供。貝柱にオレンジ色の大ぶりの卵巣も付いて、ボリュームがあります。マッシュポテトはハーブの香りがして、ホタテのバターの風味とよく合います。

 ベトナム料理の「Banh mi Saigon Fresh」では、「ホタテネギ油かけ」がメニュー入り。オホーツク産のホタテを焼いてから、ネギをかけ、ネギ油とピーナッツで風味付けしています。貝柱は4つにカットしてありますが、大きい。ネギとピーナッツを絡めていただきます。オホーツクのホタテがエスニック風に仕立て上げられ、新しい感覚です。

ホタテにぴったりな、さっぱりした飲み口の道産白ワインの山崎ワイナリーのピノ・グリとタキザワワイナリーのケルナー
さっぱりした飲み口の道産白ワインがホタテにぴったり

 このメニューには白ワインでしょう、と、「7丁目BAR」の売りの道産ワインのラインナップの中から、山崎ワイナリーのピノ・グリとタキザワワイナリーのケルナーを合わせてみました。どちらも辛めで、果実感のあるワインで、ホタテに合います。

「蔵」が提供しているホタテ貝柱とコーン、アスパラの炒めもの
ホタテ貝柱とコーン、アスパラの炒めもの

 殻焼きではありませんが、「蔵」では、道産ホタテの貝柱のバター焼(800円)を販売していました。ホタテの貝柱5~6個とコーン、アスパラを炒めてあり、しょうゆの香りが香ばしく、甘塩っぱい味付け。どんなお酒にも合いそうです。

屋台で道産のお酒とつまみをペアリング オータムフェスト7丁目会場の「酒×肴屋台」

産地直送の焼売や串焼き 8丁目会場

産地直送のホタテがずらりと焼かれている、自治体ブースが並ぶ8丁目の「ほっかいどう市場」
自治体ブースが並ぶ8丁目の「ほっかいどう市場」には、産地直送のホタテがずらり

 自治体ブースが並ぶ8丁目の「さっぽろ大通 ほっかいどう市場」にも、通期で出ている紋別市の「ホタテ片貝」や期間限定で出店している長万部町の「ほたて毛がに焼売」、猿払村の「ボイルほたて串焼き」、寿都町の「生たきホタテ貝柱」「ほたて貝柱焼き」など、あちこちにホタテのメニューが。4丁目や6丁目にも、ホタテ殻焼きを出すお店が並んでいました。

ラーメンにもホタテのだしと香り 5丁目ラーメン祭り

ホタテとホッキ、アサリのだしが香る「ラーメン極 本店」の「3種の貝の港町海鮮塩ラーメン」
ホタテとホッキ、アサリのだしが香る海鮮塩ラーメン

 5丁目の「北海道BAKU BAKU PARK」の「HOKKAIDO ラーメン祭り2023 in さっぽろ」には、3期に分け入れ替わりで各地のラーメン店が出店します。そのうち、9月21日までの第2期に出店している苫小牧市の「ラーメン極 本店」が「3種の貝の港町海鮮塩ラーメン」を提供していました。

 仲良し女子2人組がちょうど購入していたので、写真を撮らせてもらいました。2人とも塩ラーメンが好きで、「1番あっさりしていそうだったから」と出店5店の中から、このラーメンをチョイス。鶏清湯スープをベースにホッキ、アサリ、ホタテの3種類の貝からとっただしを合わせたそうです。具はゆでたホッキとベビーホタテ、わかめで、細いストレート麺が合いそうです。

 この店は21日までですが、22日からの第3期には、小樽市の「らぁめんとおばんざい 麺乃夢恋」が「黄金ホタテ香る潮チャーシューMEN」を提供します。これも楽しみですね。

 中国による日本産水産物の輸入停止で、中国への輸出が多い道産ホタテの産地は価格下落などで大きな影響を受けており、道や国は国内での消費拡大や安全性のPRなどに乗り出しています。産地の北海道で私たちも、おいしくいただくことで、少しでも生産者の助けになるとうれしいです。みなさんも、ぜひどうぞ。

 オータムフェストは9月30日(土)までの午前10時~午後8時半。

北海道の秋の味覚を楽しもう 「2023さっぽろオータムフェスト」開幕 9/30(土)まで大通公園を会場に
北海道産食材とワインを楽しむ「2023ピコレ秋のワインフェアー」開幕 10/1まで、さっぽろテレビ塔下で
小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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