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2023.10.12

From北海道新聞

看板サケとば 自販機で*創業85年 日高の水産卸・加工「金村商店」*店舗は閉鎖*「形変え再スタート」

北海道新聞記事
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新たに導入した自動販売機を紹介する金村商店の金村さん
新たに導入した自動販売機を紹介する金村商店の金村さん。看板商品のサケとばやイクラなどが買える

 【日高】創業から85年の老舗の水産卸、加工品製造・販売の「金村商店」(町富川北2)が9月下旬、自社製のサケとばなどを24時間購入できる冷凍品の自動販売機を、店舗前に設置した。設置と同時に、水産卸と水産加工に特化し、販売店は閉じた。4代目店主の金村佳嗣(よしつぐ)さん(49)は「人手不足に対応し、形を変えて再スタートの気持ち。近くを通った際には、ぜひ食べてみて」と呼びかけている。

 金村商店は1938年(昭和13年)、祖父の三郎さんが魚菜市場として創業した。戦後に水産専門となり、札幌の市場や東京のすし店などに魚を卸す一方、イクラや切り身などサケの水産加工を手掛け、国道235号沿いに店を構え販売も行ってきた。大叔父の四郎さん、父昌広さんが継ぎ、2015年に金村さんが4代目の社長に就いた。

 サケとば作りは、サケが豊富に取れた13年ごろに始めた。金村さんが脂のりが悪いサケを有効活用しようと、同店の看板商品「醬油(しょうゆ)漬けいくら」のタレでサケを漬けてみたのがきっかけだ。知人から「絶対に売れる」と背中を押され、商品名「いくら屋さんの鮭とば」として、しょうゆ漬けと唐辛子を加えた2種類を発売。サケの皮や骨を手作業で取り除く食べやすさもあり、口コミで人気が広がり、今では年間で千個近く売れる、いくらに並ぶ主力商品になった。

 自販機販売に切り替えたのは、サケとばやイクラを製造する工場(町緑町)の人員が足りず、販売する店舗を休業する日が増えたためだ。「とばが買えなくなった」という声を受け、金村さんは「自販機ならいつでも買ってもらえる。水産卸と水産加工は続け、商店の屋号を掲げ続けるための苦渋の決断」と転換を決めた。

 自販機では季節ごとに入れ替えて、イクラや干物などの商品も販売する。現在は店舗前の1カ所だが、金村さんは「人が集まる場所に置けば、地域も盛り上げられる」と増設も考えている。サケとば(千円、80グラム)、イクラ(2200円、100グラム)など。問い合わせは同店、電話090・5987・6351へ。(石井純太)

(北海道新聞2023年10月3日掲載)

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