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2023.10.21

From北海道新聞

〈旬!を味わう〉秋サケ*ピリ辛キムチ汁で体ぽかぽか*脂控えめ バターと好相性

北海道新聞記事
北海道新聞記事
北のサケ入りキムチ汁(手前)とサケとポテトのサラダ
北のサケ入りキムチ汁(手前)とサケとポテトのサラダ

 北海道の代表的な秋の味覚、秋サケが旬を迎えている。さっぱりと淡泊な味で身が締まっているのが特徴で、淡いオレンジ色の一品が食卓を華やかにしてくれる。おいしい食べ方を、専門家に聞いた。

 10月初旬に札幌で開かれた「大人の秋さけ食育セミナー」(北海道定置漁業協会、札幌消費者協会主催)。郷土料理を「今風にアレンジ」して次世代に伝えることをテーマとし、料理研究会「札幌ポトフの会」の講師、林典子さん(74)が「北のサケ入りキムチ汁」を作る過程を、参加者21人が見守った。

秋サケの調理法を教える林典子さん
秋サケの調理法を教える林典子さん

 昨年2年ぶりにサケ漁獲量日本一の座を奪還した、オホーツク管内斜里町産の2匹が用意された。

 まず、野菜を食べやすい大きさに切り、やわらかくなるまで中火で煮てキムチ汁を作る。その上に、切り身にしてフライパンでこんがり焼いたサケを盛り付ける。林さんは「サケの身はやわらかく、崩れやすい。別々に調理すれば、見栄えもいい」と説明する。

 いただくと、焼きたてのサケの香ばしい香りとキムチの辛さが絶妙にマッチ。ご飯が進み体も温まった。

 この日はさらに「サケとポテトのサラダ」も作った。ほくほくとした食感が特長の男爵いもと甘塩のサケを一緒にゆで、つぶす。サケからだしが出て味わい深い。林さんは「鍋一つでできます。桃色の見た目が秋らしくお勧めです」と話す。

 小樽市内で魚料理教室「taru-koro(たるころ)」を主宰する宮部由里子さん(60)が自宅でよく作るのは「ちゃんちゃん焼き」。秋サケは、産卵の直前に漁獲されるため卵に栄養を取られ、脂はやや控えめだからこそ、バターが合う。「切り身でなく、半身を豪快に使い、ホットプレートでふっくら仕上げます」

 ムニエルなら、バター多めで焼き、生クリームとマスタードを組み合わせたタレをかけるのがお勧め。あっさりした秋サケとこってりめのタレがよく合う。脂の乗った秋サケが手に入ったら、シンプルに塩焼きで食べるのが一番だという。宮部さんは「脂の乗り具合により調理法を工夫して」と勧める。(有田麻子)

*水温高く水揚げ低調

十勝管内豊頃町の大津漁港に水揚げされた秋サケ=9月4日
十勝管内豊頃町の大津漁港に水揚げされた秋サケ=9月4日

 国立研究開発法人水産研究・教育機構によると、秋サケの北海道の来遊数は2004年の約6千万匹をピークに減少傾向で、16年~21年は2千万匹前後で推移していた。昨年は7年ぶりに3千万匹を超え、今季の漁も期待されていたが、道の秋さけ沿岸漁獲速報(10月10日現在)によると、今年の漁獲数は前年同期比の約3割減の1352万匹にとどまっている。

 不漁の背景には海水温の上昇をはじめとする海の環境の変化があるとされる。道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭)の研究主幹、卜部浩一(うらべひろかず)さん(51)は「9月末の段階では、沿岸の海水温が高すぎ、サケが沖で待機していると考えていた。ここ1週間ほどで水温が低くなったにもかかわらず、思ったほど数は増えていない」と指摘する。秋サケ漁は12月下旬まで続く見込み。

 

♢  ♢  ♢

■北のサケ入りキムチ汁
◇材料(4人分) 豚ロース(切り落とし)200グラム、ジャガイモ(メークイン)4個、サケ、白菜キムチ各250グラム、玉ネギ1個、こんにゃく1/2枚、生シイタケ4枚、木綿豆腐1/2丁、水菜1/3袋、A(しょうゆ大さじ3、酒、ごま油各大さじ1、砂糖小さじ1、コショウ少々、ニンニク、ショウガ各1片)、B(コチュジャン、しょうゆ各大さじ1)、塩、コショウ各少々
◇作り方
〈準備〉豆腐は横に切り、1センチ幅の拍子木切りに。シイタケは石突きを取り、大きめの斜め切りにする。豚肉は2~3センチに切り、調味料Aで下味を付ける。ジャガイモは皮をむき、1.5センチの半月切りにする。玉ネギも1.5センチの厚さに切る。こんにゃくはさっとゆで、横半分に切って薄切りにする。キムチはざく切り、水菜は5センチに切る。サケは8等分にし、フライパンにオーブンシートを敷き両面を焼く。
①フライパンを熱し、豚肉を炒め、色が変わったらジャガイモ、玉ネギを加え炒める。
②鍋に水7カップとBを入れ溶かして①を入れる。
③こんにゃく、キムチを加えジャガイモがやわらかくなるまで中火で煮る。
④シイタケ、豆腐を加えひと煮立ちさせ、水菜を加え、塩、コショウで味を調え器に盛り付ける。
⑤焼いたサケをのせる。

■サケとポテトのサラダ
◇材料(4人分) サケ(甘塩)100グラム、ジャガイモ(男爵)3個(450グラム)、グリーンピース30グラム、酒大さじ1、玉ネギ1/4個、レモン汁大さじ1/2、A(マヨネーズ、生クリーム各大さじ2、塩小さじ1/2、コショウ少々)、レタス、ミニトマト各適量
◇作り方
①サケは皮と骨を取り除き熱湯をかけ、生臭みをとる。玉ネギは粗みじん切りにする。
②ジャガイモは皮をむき乱切りにし、鍋に水を入れ火にかける。
③②が沸騰したら酒と①のサケを加え、ジャガイモがやわらかくなったら弱火にし、湯を捨て粉吹きにする。サケも一緒につぶし、交ぜ、レモン汁を加えグリーンピース、玉ネギを入れ交ぜる。
④③を冷ましAを入れて交ぜ、ポテトサラダに。器にレタスを敷き、ミニトマトと一緒に盛り付ける。

(林典子さん提供)

(北海道新聞2023年10月19日掲載)

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