小樽の夜を楽しみたいなら、なんといっても花園エリア。観光名所でもある「寿司屋通り」から一本入ると、そこかしこに細い路地や小路があり、個性豊かな居酒屋やスナック、バーが軒を連ねています。港町・小樽らしく、どこかレトロな昭和の雰囲気漂う花園エリアで、ちょっと一杯飲みませんか。今回が最終回となる「小樽花園宵街めぐり」。落ち着いた雰囲気の中で〝大人の時間〟を楽しみたい方向けに4つのお店をご紹介します。
目次
店を彩るステンドグラス 美しい灯りと創作料理を
<食酒堂×ギャラリー 想天坊>
2016年にオープンした「食酒堂×ギャラリー 想天坊」。店主・吉岡 祐さんは札幌や新潟で飲食の仕事をされていましたが、36歳の時に小樽に戻り、自分のお店をオープンさせました。
若い時から、落ち着いた雰囲気が好きだったという吉岡さん。ご自身の店もシックなインテリアで、そこに色を添えているのがステンドグラスの作品たちです。じつは、吉岡さんのお父さんの作品だそうで、店の一角はギャラリーにもなっているんです。
地元の常連さんが多く、特に40代以降の大人のお客さまに好まれているそう。メニューも、そんなお客さまに合わせ、インパクトのある強い味のものはほとんどありません。といってもパスタやパイなど洋テイストのメニューもあり、ジャンルを超えて店主が美味しいと感じられるものを作って提供しているそうです。化学調味料もほぼ使用しないそうで、素材の味を生かした創作料理が並びます。特に人気というのが、メニュー作りで苦労したという「真ダラすり身とタコの真丈揚げ」です。
料理に合わせて楽しめるお酒は、日本酒をはじめ、ビールやハイボール、ワイン、果実酒もあります。
ふと見上げると、照明もステンドグラス。大人の方が、静かにほっと一息つける美味しい創作料理のお店「想天坊」。美しい灯りのなか、ゆっくりした小樽の夜をお過ごしください。
住所/小樽市花園1丁目4-23 |
電話/0134・22・3470 |
営業時間/午後5時~10時 |
定休日/日曜・祝日 |
港町・小樽の小路をそぞろ歩き、飲み歩き~「小樽花園宵街めぐり」のお店を楽しむ~スタンプラリー12/31まで
「竹鶴」を知る主が勧める 至福の一杯を楽しむ
<BAR HATTA>
ニッカウヰスキーの竹鶴ブランドに関する深い知識と理解、愛情を持つ「竹鶴シニアアンバサダー」の八田康弘さんが営む「BAR HATTA」。近年のハイボールブームもあり、「HATTA」では、ビールより「竹鶴プレミアムハイボール」のほうが人気だそうです。
「若い方でハイボールを飲まれる方や、小樽の隣町・余市のニッカウヰスキー蒸留所に行く方も増えましたね」と語る八田さん。日々、全国各地のウイスキーのイベントに出かけ、さらなる勉強を重ねています。
オススメは「余市蒸留所限定 シングルモルト(タイプ別)セット」。3種類のシングルモルトは、55%と度数が高く、それぞれの香りを楽しみながらゆっくりと味わってほしいお酒。
「トゥワイスアップ(氷を入れずウイスキーと水を1:1の割合にする飲み方)は、1番香りがたつと科学的にも証明されているんです。水を入れることで、ウイスキーが目を覚ますんですよ…」という、八田さんの穏やかな語りを耳にしつつグラスをかたむける時間は、まさに大人の至福の時間。
今年は日本の本格国産ウイスキーが誕生して100年、来年はニッカウヰスキーの創業90年と、さらに盛り上がる年になりそうです。ぜひ、竹鶴シニアアンバサダーの店で、最高の一杯を味わいませんか。
住所 小樽市花園1丁目8-18 |
電話 0134・25・6031 |
営業時間 午後6時半~翌午前1時 |
定休日 日曜 |
あの味に会いたくて~小樽花園宵街めぐり~①グルメあれこれ5選
広々としたスナックで 貴重な「ヱビス」の生も
<華婉>
花園というと、ネオンの灯るスナック街を思い浮かべる方も多いでしょう。カウンターだけの小さなスナックもありますが、まもなく創業19年の「華婉(かえん)」は、比較的大きなスナックです。常時、ママの髙田 寧子さんと女性スタッフ数名が接客を担当し、広々とした店内では会社の二次会など、大人数でも使用可能です。
もちろん、のんびりと1人で来る方、女性2人で来店される方も多く、おしゃべりしたり歌ったりと思い思いに楽しんでいかれるそう。ママは小樽観光協会の理事も務めていて他店の情報にも詳しいので、花園の他のお店を紹介してくれることも多いんですよ。
チャームチャージは2000円。5名様以上だと、税込4500円の「90分セットプラン」がオススメです。この料金には女性スタッフの飲み物代も入っているので、金額を気にせず、一緒に楽しく飲むことができます。
また、ぜひ飲んでほしいのがヱビスビールの生ビール。こちらの黒いビールサーバーは、日本で数台しかない貴重なものなんです! このヱビスビールは、セットプランには入っていませんが、貴重なヱビスの生、ぜひ飲んでみたくなりますよね。
住所/小樽市花園1丁目12-4 第3とみたビル1階 |
電話/0134・22・8633 |
営業時間/午後7時~翌午前1時(L.O.午前0時半) |
定休日/日曜・祝日 |
この空間がたまらない~小樽花園宵街めぐり~②居心地の良いお店6選
こだわりの「おでん」を 希少な日本酒とともに
<和食処 晄進>
2021年6月21日にオープンした「和食処 晄進(こうしん)」。コロナ禍で、時短営業からのスタートになりましたが、「そんな暗い時だからこそ料理とお酒を楽しんで、明るい方に進んでいけるように」という願いを込めて「晄進」と名付けました。
20歳から和食の道に進んだという店主の藤田将登さんは、現在38歳。これまで、ニセコで料理長をするなどして腕を磨いてきました。そんな藤田さんが作る「おでん」は、出汁を引き立てるため醤油ではなく塩で味つけし、あくまで「出汁の味で食べてもらう」というこだわりが。具は30種類ほどで、特に出汁のうまさを感じられる大根やがんもが一番人気だそうです。また、「広島産カキ」や1本まんまを仕入れて作る「穴子」など、出汁に新たなうま味を加えた変わり種のおでんもあります。
そして、おでんといえばやっぱり日本酒。「誰も知らないような、でも美味しいお酒を仕入れています」と店主が言うとおり、日本酒好きの方でも「知っているお酒がない」と驚くようなラインナップ。さらに、高知ではメジャーな栗焼酎「タバダ火振」や、茶焼酎「知覧Tea酎」のほか、ウイスキーやクラフトジンなど各種アルコールが増えていき、気付いたら100種類を超えてしまったそうです。
おでん以外にも、「ニシンのなめろう」や「文化揚げ」など、お客さんから「何を食べても美味しい」と言われるメニューがいろいろ。
おでん鍋から立ち上る湯気。時折、高架を通る電車の音。どこか昭和の香りがする「晄進」で、これからの季節、ぜひ熱々のおでんを食べてあったまっていってくださいね。
住所/小樽市花園1丁目8-24 |
電話/0134・64・5502 |
営業時間/午後5時~11時 |
定休日/火曜 |
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