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2024.02.26

北海道でアドベンチャートラベル!③夕張の歴史の変遷 トレッキングツアー~関係者向けツアーを紹介

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

夕張の歴史についての解説を受けながら冷水山に登るツアー参加者
夕張の歴史についての解説を受けながら冷水山に登る参加者

 自然の中でのアクティビティを通して文化や歴史を体感し、自身の内面の変化や視野を広げることにつながる旅行スタイル「アドベンチャートラベル(AT)」。2023年9月には、道内で「アドベンチャートラベル・ワールドサミット北海道・日本(ATWS2023)」が開催され、ATの盛んな欧米を中心に、世界の旅行関係者らがATのツアーを体験しました。ツアーを紹介するシリーズ3回目は、炭鉱で発展した夕張がメロンの生産や観光に転換するまちの歴史の変遷を学ぶツアーを取り上げます。

「炭都」の市街地を見下ろす冷水山で登山

マウントレースイスキー場の案内看板の前で記念撮影
マウントレースイスキー場の案内看板の前で記念撮影

 夕張は明治時代に炭鉱が発見されて以来、採炭が開始されました。最盛期の高度成長期には大小24の炭鉱があり、人口は10万人を超え、「炭都」として栄えました。その後、安価な輸入炭の影響や石油へのエネルギー転換などによって、石炭産業は不況となり、相次ぐ炭鉱事故もあり、1970年代には閉山が相次ぎました。

 その後、夕張は石炭の歴史村やマウントレースイスキー場の開設、夕張国際ファンタスティック映画祭の開催など、観光産業への転換を図ります。しかし、賑わいは続かず、過大投資による巨額赤字が明るみに出て、2006年に財政破綻を表明、07年に財政再建団体となりました。現在は映画祭などによる観光客の集客と夕張メロンに代表される農業での地域づくりを進めています。

夕張の歴史や産業ゆかりの場所でガイドの話に耳を傾ける参加者
夕張の歴史や産業ゆかりの場所でガイドの話に耳を傾ける参加者

 そんな夕張を見つめ続けてきたのが、市街地近くにある冷水山(れいすいざん、702メートル)です。午前10時、登山を始めます。マウントレースイスキー場があった山で、ふもとからスキー場の整備道路として使われていた道を登ります。歩きながら、ガイドから「炭都」として栄えた夕張の変遷について、説明を受けます。ささやぶがあったり、草木が茂っていて展望はよくありませんが、途中に一部ががれ場になった昔の炭鉱跡もあります。山頂に到着。天気がよければ、かつて炭鉱住宅(炭住)が立ち並んでいた市街地や石狩平野が展望できます。復路はスキー場のゲレンドを伝って下山。約2時間半のハイキングが終了です。

地元食材を使ったバーベキューを堪能

地元食材を使ったバーベキューのランチを楽しむ参加者
地元食材を使ったバーベキューのランチを楽しむ参加者

 下山後のランチは、夕張やその周辺でとれたトウモロコシなど地元食材を使ったバーベキュー。夕張メロンの果汁と果肉を使ったスムージーも提供されました。参加者はブランドメロンの夕張メロンの甘さと香りを味わいました。

炭鉱の歴史や技術を展示で学ぶ

展示を見学する参加者
展示を見学する参加者
写真パネルなどで石炭産業を学習
写真パネルなどで石炭産業を学習

 その後、夕張市石炭博物館を見学します。炭鉱最盛期の様子や石炭産業が斜陽になったころ、観光開発に転換してから財政破綻までを、写真パネルやさまざまな資料を使って解説されています。ちゃぶ台や水がめ、そり、釜など炭住で使われていた生活用品も展示され、人々の暮らしの一端も伺うことができます。

坑道を模した展示場で手堀り作業の再現を見学する参加者
坑道を模した展示場で手堀り作業の再現を見学する参加者
人形のリアルな様子に見入る参加者
人形のリアルな様子に見入る参加者

 博物館の地下は、坑道を模した展示スペースになっています。防塵マスクを着け列をなして入坑する炭鉱夫や採掘作業に当たる夫妻などの人形が展示され、手作業から機械化されるまでの作業技術の変遷も見ることができます。鉱山機械や器具も実際に使っていたものが並びます。石炭採掘のため炭層を掘削するドラムカッターも展示され、実演もあるので、実際の動きを見ることもできます。

 博物館見学後は、「夕張未来ツアー」として、清水沢地区に行き、夕張市が現在進めている「コンパクトシティー」のまちづくりの様子を視察します。夕張市は市営住宅や拠点複合施設「りすた」などをJR夕張駅周辺の清水沢地区に整備。2029年には本町地区にある市役所も、約8キロ離れたりすた近くに移転、改築予定です。南北に長く広がる夕張の市街地機能を清水沢地区に集約し、効率的なまちづくりをする方針です。参加者はりすたや夕張国際ファンタスティック映画祭で展示される映画ポスターなどを見ながら、今後の夕張の地域作りについて思いを馳せました。

 このツアーは日本旅行北海道とアークストラベルが共同事業者として企画、催行しました。
・日本旅行北海道HP:https://www.nta.co.jp/hokkaido/

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北海道観光振興機構ではアドベンチャートラベルに関する情報や動画を公開しています。
アドベンチャートラベルの情報はこちら👇
https://visit-hokkaido.jp/adventure-travel/traveler/
アドベンチャートラベルの動画はこちら👇
https://www.youtube.com/playlist?list=PLakCwS7e5hdnt1gbAr1LJHNjX5NQqgYal

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小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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