春到来、今季最初の札幌・大通公園での屋外グルメイベント「Picoler(ピコレ)春のワインとグルメフェアー」がゴールデンウイーク初日の4月27日(土)、大通公園1丁目のさっぽろテレビ塔下で始まりました。北海道内のクラフトビールや北海道産ワイン、それに合わせたフード、デザートなどがそろい、天候に恵まれた初日から多くの人でにぎわいました。5月19日(日)までの、午前11時半から午後8時半まで(ラストオーダー8時)。
初出店オホーツクビールを飲み比べ
実行委主催で、初出店の4店を含め、計7店が出店。オホーツクビールは、夏限定のケルシュ、ヴァイツェン、エールの3種を持って初参戦です。各1杯800円で、3種飲み比べは2000円。せっかくなので、3種飲み比べをいただきます。ケルシュは色は薄めの薄にごりで、さっぱりと飲みやすい軽口。ヴァイツェンはやや甘め、フルーティーですが、典型的なヴァイツェンのような強いバナナ香は少なく、飲みやすく仕上がっています。エールは酵母香が高く、ビール好きに好まれそうな、ビールらしいビールです。
昨年秋のピコレで初出店の「ヒツジニワイン」からおつまみを調達します。テレビ塔3階に昨年4月、オープンした人気の創作フレンチ「THE GADEN SAPPORO」の直営です。今回も、ラム肉を使ったフードを提供しています。ボーンラムステーキ(1本850円、2本1600円)やラムタン塩(1500円)、ラムソーセージ(4本800円)にも心ひかれましたが、おすすめの子羊と野菜のナヴァラン(1000円)とラム肉の生ハム(700円)をお願いします。
ナヴァランはパプリカやズッキーニなどの野菜とラム肉をトマト味のソースで煮込んであります。ラム肉はごろっとしたかたまりが入っており、ほどよいラムのくせとローズマリーの香りがよく合います。小さくカットしたカブも入っており、とろりとした食感がとてもおいしい。トマトソースは優しい味わいです。生ハムはほどよい塩気の後、後味がラム。ビールも進みますが、これはワインでしょう。
北海道産ワインも3種味比べ レアなボトルも
ということで、ビストロfunが提供していた北海道産ワイン3種飲み比べ(2500円)をお願いします。この日は、北海道ワインの赤「鶴沼収穫 2021ピノノワール」とドメーヌ・レゾンの白「シャルドネ2022」、キャメルファームワイナリーの白スパークリング「LEGAMI ExtraDry 2020」。鶴沼収穫は果実味が強く、赤ワインらしい味わいで、ラムに合います。シャルドネはさっぱりした辛口。レガミはきりっとしており、泡のシュワシュワ感がラムの脂とよく合います。
ビストロfunの北海道産ワインの3種飲み比べの銘柄は日替わりで、ドメーヌ・モンの「Hase Don2022」やドメーヌ・ユイの「PETILLANT ROSE T2+53」、平川ワイナリーの「OSTREA 2022」、リタ・ファーム・ワイナリーの「十六夜2023」、ドメーヌ・レゾンのオレンジワイン2023など、ぜいたくな品ぞろえ。どれをいつ開けるかを聞いてみましたが、「来た時の楽しみに」とのことです。
ビストロfunは昨年秋まで、「空知ワインステーション」として出店。今回は名前を変えて、北海道産ワインを充実させたほか、芽室町の「TOYO CHEESE FACTRY(東陽チーズファクトリー)」のチーズ「age(エイジ)」のチーズを使ったピザを開発。ageは十勝の牧場から直送された生乳を使ったチーズで、個包装の高級感やおいしさで人気。そのまま食べておいしいチーズを「クワトロフォルマッジ」(1600円)に使い、提供しています。
従来人気の「自家製ローストビーフ」(1200円)や「北海道産4種ソーセージ盛り合わせ」(900円)、「カマンベールチーズフライ」(800円)も健在です。
知内産カキも初出店 ウイスキーともマリアージュ
こちらも初出店の「牡蠣のラストラーダ」は、知内産のカキの蒸しガキやお好み焼きを提供。知内では全国的にも珍しく、外洋でカキを養殖しており、潮の流れが速く波の荒い津軽海峡にもまれたカキは大きく、身の締まりがいいといわれます。そのカキを蒸し上げ、レモン果汁やタバスコで食べることができます。2個900円。ボウモア12年ストレート(900円)とのマリアージュも最高です。ガーリックバターで焼き上げ、カキのオリジナルソースでいただくカキのお好み焼き(1200円)もうまみたっぷりです。
ピコレ定番の「美食 北のハマナス」では、枝豆(300円)やニシンさつま揚げ(600円)、香薫鯖スモーク(600円)、身欠きニシンと昆布、フキなどを炊いた田舎炊きニシン(700円)など、ほっとするおつまみを豊富に販売。袋入りで、そのままかぶりついて食べる美唄のソウルフード「美唄やきそば」(250円)も販売。岩見沢出身という来場者が「中高生のころ、部活帰りによく食べていた」と懐かしんでいました。もちろん、ビールにもぴったり。定番のソース味だけでなく、真っ黒な「石炭」や塩味もありました。
こちらも常連の「北海道日高ブランド」では、国内外のワイン30種類ほどをグラスで提供。3年から10年ほど、新冠町のダムトンネルで熟成させたワインを提供しています(一部、トンネル熟成でないワインもあります)。赤、白ともに、トンネルで熟成させるとまろやかで飲みやすくなるそうです。びんに詰めてトンネルで保管するため、びんやラベルが汚れており、それがいい味を出しています。この日は、北海道ワインの「鶴沼ヴィンヤード2015」の赤、白もありました。
デザートは初出店の「GELATEROA SAKURA」で。札幌市南区にある人気ジェラート店で、天塩町の宇野牧場産の生乳を使ったジェラートを提供しています。ピコレではカップでの販売で、1個600円。1番人気は素材の味が感じられるミルク。宇野牧場は牛を放牧、飼料を使わす、牧草のみを食べさせるオーガニックグラスフェッドで育てています。このため、生乳はくさみがなく、あっさりした味わい。ジェラートも切れが良く、優しいミルクの味わいで、「食べた後ものどがかわかない」仕上がりです。
この日の札幌の最高気温は27.9度と平年を13度以上上回り、ゴールデンウイーク初日ということもあり、昼どきを過ぎても、ピコレの会場は満席に近い人の入り。札幌市内で活動する「DREAMER」のライブも開催され、チャゲ&飛鳥や大黒摩季のナンバーで盛り上がっていました。
ゴールデンウイーク中、テレビ塔周辺にはさっぽろテレビ塔のキャラクター「テレビ父さん」の着ぐるみも不定期で登場するそうで、タイミングが合えば記念撮影もできますよ。