【上富良野、中富良野】国内最大規模のワイン品評会「日本ワインコンクール」(実行委主催)で、上富良野町の多田農園と中富良野町のワイン製造会社「ドメーヌ・レゾン」のワインがそろって入賞を果たした。いずれも同コンクール初参加での栄誉となった。
同コンクールは新型コロナウイルス禍で2019年以来3年ぶりの開催。国産ブドウを100%使用したワインが対象で、今回は全国108のワイナリーから計706点の応募があった。審査結果が7月下旬に発表され、道内のワイン61点のうち21点が入賞した。
多田農園は、自営農場で栽培した2020年産ブドウを100%使った白ワイン「シャルドネ2020」(750ミリリットル、3850円)が銅賞を受賞。華やかな果実の香りと厚みのある味わいに仕上がり、多田繁夫代表(70)は「6次産業の最たるものがワイン。自信作が多くの審査員に評価されてうれしい」と話す。
同園は07年にブドウ栽培を始め、委託醸造を経て16年にワイナリーを開設。自家栽培したブドウや野生酵母で醸造したワインに加え、無農薬のニンジンを使ったジュースの販売や農園ペンションを営むなど、農業の魅力を伝える取り組みを進めている。ワイン関連のコンテストへの応募は今回が初めてという。
一方、ドメーヌ・レゾンは、中富良野町の自社農場で栽培した21年産ブドウのみを使った白ワイン「中富良野ケルナー2021」(750ミリリットル、3300円)が銅賞を獲得。同じく白ワイン「中富良野ミュラートゥルガウ2021」が奨励賞となった。
「ケルナー」は、今年4月に結果が発表されたワインコンペティション「サクラアワード」でも、審査員平均93~100点のダブルゴールドに選出。同社は「二つのコンテストで選ばれ、より自信につながった」と喜んでいる。
多田農園とドメーヌ・レゾンの受賞ワインは、いずれも直営店や公式ホームページなどで購入できる。(千葉佳奈)
(北海道新聞2022年8月5日掲載)
2ワイナリー「ダブルゴールド」受賞*25カ国参加「サクラアワード」