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2024.11.22

「北海道フードフィルムフェスティバル」開幕~11/24まで札幌市内で映画上映やトークショー~飲食店の食べ歩き企画「サッポロシネマバル」も

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

HOKKAIDO FOOD FILM FESTIVALのオープニングセレモニーで登壇した関係者

 北海道の豊かな食と、食の魅力を発信する映画をテーマにした祭典「HOKKAIDO FOOD FILM FESTIVAL(HFFF、北海道フードフィルムフェスティバル)」が11月22日(金)、開幕し、札幌市中央区の東1丁目劇場でオープニングセレモニーが開かれました。スペシャルサポーターを務める、北海道を代表する俳優集団「TEAM NACS」のメンバーやHFFFで上映する映画に出演している俳優らが登壇し、食と映画をつなぐ初めての祭典の開幕を祝いました。

HFFFの主会場の東1丁目劇場

 札幌市と北海道新聞社、芸能事務所「クリエイティブオフィスキュー」でつくる実行委の主催で、初めて開催。チームナックスの森崎博之さんとお笑いコンビ「フォーリンラブ」のバービーさんが総合司会を務めました。セレモニーはHFFFジャズバンドの生演奏で幕開けし、俳優陣や映画監督、映画に出演したシェフらが次々と入場しました。

(左から)オフィシャルサポーターのチームナックスのメンバー4人と小雪さん、小林薫さん、井ノ原快彦さん

 チームナックスの音尾琢真さんは「日本の映画の新しい祭典が始まっていく、この大切な日にここにいられてうれしい」、安田顕さんは「今回が1回目で、末永く続けていただきたい」とあいさつ。大泉洋さんは「最初はこんなことできるのと思っていたけれど、こんな豪華な出演者に集まってもらって、感無量」と感想を述べ、HFFFについて「これね、なんて呼べばいいんでしょうね。もうちょっと呼びやすい名前があるといいな。『ふーっ』ってね。縮めて読みたくなるよね」とおどけてみせました。戸次重幸さんはこの日は欠席で、24日からHFFFに参加します。

 HFFFで上映される「461個のおべんとう」の主演を務めた俳優の井ノ原快彦さんは「『ふーっ』にお招きいただき、ありがとうございます」と大泉さんのあいさつを受け、笑いを誘いました。「探偵はBARにいる」に大泉さんとともに出演した俳優の小雪さんは「映画がおいしいフードと結びついたら、本当に記憶に残りますね。そういうものが、永遠(とわ)に続いていったらいいなと俳優としても思います」と話しました。「深夜食堂」に主演した俳優の小林薫さんは「フードとフィルムが一緒になった作品といえば、深夜食堂。われわれ深夜食堂も、毎年のように(HFFFに)参加したいと思います」と盛り上げました。

実行委員長の伊藤亜由美さん(右)とサンセバスチャン国際映画祭総合ディレクターのホセ=ルイス・レボルディノスさん

 大泉洋さん主演の「しあわせのパン」の三島有紀子監督や能登半島地震の復興支援企画としてHFFFで上映される「LE CHOCOLAT DE H」に出演したパティシエ辻口博啓さん、世界料理学会in HAKODATEを主宰する函館の「レストラン ラ・コンチャ・イ・バスク」の深谷宏治さんらもあいさつしました。

 秋元克広札幌市長は「北海道、札幌に行ったらおいしい食べ物が楽しみという方がたくさんいる。これに映像をかけあわせたフェスティバルを開催できるのをうれしく思う。食にまつわる映画をごらんいただき、いろんな店で食を楽しむシネマバルも楽しんでもらいたい」と話し、鈴木直道知事は「映画とおいしい食は親和性がある。おいしい食を味わって、北海道を応援してもらいたい」と述べました。

 オフィスキュー社長の伊藤亜由美実行委員長は、食と映画の祭典のスペイン・サンセバスチャン国際映画祭について説明し、スペインから招いた同映画祭の総合ディレクターのホセ=ルイス・レボルディノスさんに登壇を促しました。伊藤さんは「札幌とサンセバスチャンは北緯43度と同じ。サンセバスチャンは美食のまちで有名で、札幌とも交流をつなげたい」と呼びかけ、ホセ=ルイスさんは「食は食べるだけでなく歴史とも文化とも関連がある。私は一番好きなのは和食で、今回も楽しんでいます」とこたえました。

軽快なトークを繰り広げる大泉さん(左)とTBSアナウンサーの安住紳一郎さん

 その後、大泉さんと帯広市出身のTBSアナウンサー安住紳一郎さんが登壇し、トークショー「大泉・安住のずみずみトークショーをおみまいするぞー!」を開催。大泉さんと安住さんは、2019年に大泉さん主演の「空のレストラン」がサンセバスチャン国際映画祭のカリナリー(食に関する映画)部門に出品された際、テレビ番組の企画で一緒にサンセバスチャンを訪問しており、その時撮影した写真をスライドで紹介しながら、トークを展開しました。

 大泉さんは、映画の監督とプロデューサーは映画祭に招待されるものの、主演俳優は招待されず、映画館の入り口の前で立って待たされたというエピソードを披露。「主演俳優が外で待たされて、近くの公園で立って待っていたら、ボール遊びしている子どものボールが当たってね。呼ばれていないのに、行っちゃだめだよね」とぼやいてみせました。

サンセバスチャンでの思い出を語る大泉さん
大泉さんと訪れたサンセバスチャンについて話す安住さん

 大泉さんは「(サンセバスチャンのバルで飲んだ)酸味の強い白ワイン『チャコリ』がおいしかった。ピンチョスも」とサンセバスチャンの食について説明。安住さんが「映画祭を開くところには、おいしいものがあって、風土が良くて、俳優がここでやるなら行ってみたいというところがいい」と応じると、大泉さんは「(HFFFも)そういう映画祭になってほしい。(北海道にも)おいしいものがいっぱいあるから。みんな、おいしいもの食べていってね」と会場に呼びかけました。

 大泉さんが「大泉・安住のずみずみトークショーをおみまいするぞー!」というタイトルを自身で考えたことを打ち明け、最後に「これからも楽しい映画祭のコンテンツをおみまいするぞー!」と叫びました。

 その後、会場ではサンセバスチャンのレストランで撮影したドキュメンタリー映画「Mugaritz.No bread no dessert」が上映されました。

 HFFFは11月24日(日)までの3日間、東1丁目劇場のほか、札幌市内の映画館などで映画の上映、俳優や映画監督らのトークショーなどを実施。札幌市内24のイベント参加飲食店でお得なパスポートを提示すると、飲み物とフードの「シネマバルセット」(1100円)をオーダーでき、飲食店やHFFFの上映会場でデジタルスタンプを集めると商品が当たる「サッポロシネマバル」も同時開催しています。

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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