日本酒の「色」「香り」「味わい」をチェックする「利き酒」。「全道きき酒チャンピオン大会2022」(北海道酒造組合主催)が3年ぶりにリアル開催されると聞き、腕試ししてきました。その模様と、きき酒大会の必勝法、そして「日本酒の日」に向けたイベント情報をお伝えします。
全道きき酒チャンピオン大会は、日本酒造組合中央会が1981年にスタートした「全国きき酒選手権大会」につながる北海道代表を決める大会です。7種類の日本酒について味や香りを確かめながら判別する「きき酒」を競います。
目次
全道きき酒チャンピオン大会2022の手順
決戦の日は、9月14日午後6時から、札幌市中央区の道民活動センタービル(かでる2・7)が舞台です。
参加者は37人。20歳以上であることが参加条件で、参加料は無料です。女性も結構いました。
競技内容は、大吟醸酒、吟醸酒、特別純米酒、本醸造酒、普通酒、低アルコール酒(13度)、生酒(純米吟醸酒)の7種類のきき当てです。
手順は、
①まず1回目の日本酒が配られます。A~Gと記された7種類を8分間できき酒し、「解答メモ用紙」に特徴や日本酒の種類を書き込みます。
②新たに配られる1~7の番号がついた7種類をきき酒します。時間は7分間。①のメモ用紙に、最初にきき酒したA~Gと同じだと思う1~7の番号を記入します。
③きき酒終了後、メモ用紙を見ながら「提出用紙」の(A)解答欄にA~Gに合致する1~7の番号、(B)種類欄に日本酒の種類を転記します。所要時間は4分間です。
提出用紙が回収されると、その場で解答用紙が配布されますので、すぐに自己採点ができます。
順位の付け方
順位は(A)解答欄の正解数(7点満点)の多さで決定します。同点の場合は(B)種類欄の正解数の多い順です。(A)(B)共に得点が同じ場合は、吟醸酒、生酒、特別純米酒、大吟醸酒、低アルコール酒、本醸造酒の順番に先に正解した人が上位となります。
ここでも決着が付かない場合は、順位を決めるための順位決定戦が行われるそうです。
結果発表!このお二人
さて、今年、全国大会への出場権を手にするのは上位2人ですが、この日の結果は…
残念ながら満点はいませんでした(ちなみに1つ間違えれば、もれなくもう1つ間違えるという仕組みです)。
最高得点は5点で3人いたため、(B)を当てた個数で順位が決まりました。
優勝者は、札幌市東区の団体職員洞口明伸さん(51)
そして、
準優勝者は、同じく東区在住、団体職員の水上椋太さん(25)
です。おめでとうございます。
ちなみに4点が2人、3点が6人でした。編集長の山﨑は…2点。0点の人も結構いたらしいので、上出来ってことで。
洞口さんは全道大会で優勝経験があり、今大会は、味覚が鈍らないよう「極力飲まないで当ててみました」という強者です。2回目の出場となる全国へ向けては「入賞するよう頑張ります」と目標を掲げていました。
一方、準優勝の水上さんは、今回が初挑戦。勤務先はホクレン米穀事業本部、しかも酒造好適米(酒米)担当!!とのことで、「全国大会で優勝して、北海道の生産者さんが今まさに頑張ってつくっている酒米をPRしてきたい」と頼もしい発言をしていました。職場の威信をかけた熱き戦いに期待です。
全国大会は10月21日に東京で開催されます。2人とも頑張ってくださいね。
きき酒大会の必勝法とは?
結果発表までの間に、北海道産酒BAR「かま田」店主で「酒匠」の鎌田孝さんの講話があったので、少しご紹介します。
すばり、きき酒大会の最大のポイントは「飲まないこと」だそうです。
最初に「色」と「香り」で判断できるものを外し、絞り込むことが鉄則で、その上で、口に含んだ瞬間の味わいを確認。それから「渋み」「苦み」「甘み」「うま味」などを判断していくそうです。
確かに! 口に含んだ後は飲まずに吐き出しましたが、2回目のきき酒では、味は元より香りですら分からなくなっていき、「本当に1回目と同じお酒なのかぁ?」と激しく疑いました。飲み込まずとも鈍っていくのですね。アルコールの威力、恐るべしです。
10月1日は「日本酒の日」
ここでお得情報を2つほど。
10月1日は「日本酒の日」なのをご存じでしょうか?
制定の理由は2つ。1つは、10月は新米の収穫が始まり、全国各地の酒蔵が日本酒造りを始める時期だから。もう1つは、各月を十二支で表すと10月は「酉」。「酉」という漢字は、もともと酒壺や酒そのものを意味するからだそうです。
日本酒の日キャンペーン開催中
ということで、日本酒造組合中央会では「日本酒の日」キャンペーンを開催中です。
詳しくは日本酒造組合中央会HP : https://kampai-sake.jp/campaign/
北海道の酒で乾杯2022(9月28日~10月7日)
また、9月28日から10月7日まで、北海道酒造組合が北海道の日本酒3銘柄とおつまみが1000円で楽しめるイベント「北海道の酒で乾杯2022」を狸小路7丁目界隈で開催します。詳細は北海道酒造組合のHPで発表予定とのこと。
北海道酒造組合HP:https://www.hokkaido-sake.or.jp/
良い酒は、先に飲む。
よいお酒ライフをお過ごしください。
北海道に過去300も酒蔵が!新規参入の裏に最北問題あり〈編集長☆発〉