【千歳】北海道中央葡萄酒(ぶどうしゅ)千歳ワイナリー(高台1)の辛口ロゼワイン「北ワイン ピノノワールロゼ2022」が、国内最大規模のワイン品評会「日本ワインコンクール」(実行委主催)のロゼ部門で最高得点を獲得した。三沢計史(かずし)社長(40)は「産地と北海道らしさにこだわり、丁寧に造ったワインが『日本一のロゼ』と評価されてうれしい」と喜ぶ。
2003年に始まったコンクールで、国産ブドウを100%使うことが応募条件。7月に甲府市で開かれたコンクールには12部門に過去最多の全国123ワイナリーが709銘柄を出品した。うちロゼ部門には32銘柄が応募したが、金賞相当は出ず、「ロゼ2022」が最高得点で銀賞に輝いた。
「ロゼ2022」は後志管内余市町の契約農場のブドウ「ピノノワール」を使い、ベリー系の芳醇(ほうじゅん)な香りとさわやかな味わい、ほどよい渋みが特徴。同社が11年に老舗ワイナリー「中央葡萄酒」(山梨県)から分社して以降、独自性を出そうと力を入れてきた「特別なワイン」といい、三沢社長は「魚のフライやマリネ、フレッシュチーズにも良く合う。少し冷やして飲んでもおいしい」と説明する。750ミリリットルで3300円。
同社からは欧州系品種白部門(166銘柄出品)で、華やかでフルーティーな味わいが特徴の白ワイン「北ワイン ケルナー2020」(750ミリリットル、2640円)が銀賞を受賞、スパークリングワイン部門(同50銘柄)で「北ワイン ケルナースパークリング」(9月発売予定)が銅賞に選ばれるなど、計6銘柄が入賞している。
三沢社長は「新型コロナウイルス禍が落ち着き、また多くの方にワインを飲んでもらえるようになってうれしい。地域の誇りとなるワイン造りを心掛けたい」と話す。
入賞ワインは同ワイナリーなどで販売中。問い合わせは同社、電話0123・27・2460へ。(犬飼裕一)
(北海道新聞2023年8月11日掲載)
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