【余市】地元で収穫された果物を使った洋菓子の店「日々菓子店(にちにちかしてん)」が29日、町大川町にオープンする。果物は商品として流通しない規格外のものも使用しており、代表の奥野里美さん(30)は「余市の果物の魅力を、菓子を通して知ってほしい」と話している。
余市出身の奥野さんは、札幌の製菓専門学校卒業後、菓子店などで働きながら腕を磨いてきた。地元に戻り、勤務先の店で使う果物を仕入れるため農家に行った際、廃棄や収穫しきれずに放置されている果物の存在を知った。それを使って菓子が作れないか、と考えたことが店舗を持つきっかけの一つになった。
「一度町外に出たことで、余市の果物のおいしさを再認識した。地産地消や食品ロス問題についても発信できたら」と奥野さん。店舗名「日々菓子店」には、誕生日などの特別な日だけではなく、普段から気軽に買える価格帯で菓子を提供したいとの思いも込めた。
道内産や国産の材料を使い、季節の果物をふんだんに使ったケーキ(400円前後)、焼き菓子(100円から)や余市のお土産品になればとジャム(500円から)なども販売する。店舗は町大川町9の48の5。イートインスペースを設けるが、当面は持ち帰りのみ。営業時間は午前11時~午後5時。不定休。営業日は、インスタグラムhttps://www.instagram.com/nichinichi_kashiten/で確認する。(松嶋加奈)
(北海道新聞2022年7月27日掲載)
余市町を訪れる10の理由㊤ワインと多彩な食×自然がつくりだす風景
ニセコ産キクイモ マカロンに*生産農家、俱知安の菓子工房と開発*健康野菜で注目*「お土産に」消費拡大図る