北海道・積丹半島の付け根に位置する仁木町。マチの様子やおすすめスポットを案内した前回に引き続き、この後編では、仁木町の誇る特産の果物に加え、ワイン産地として徐々に知名度が上がっている、仁木町内ワイナリーの魅力を、 仁木町役場さんにご案内いただきます。
目次
<その⑤>夏の訪れを告げる真っ赤な宝石「サクランボ」
仁木町の初夏を華やかに彩る「サクランボ」。作付面積、生産量は堂々の全道1位。中でも人気はやっぱり「佐藤錦(さとうにしき)」。今も昔もさくらんぼといえば佐藤錦という方も多いのではないでしょうか? 甘みと酸味のバランスに優れた、「これぞサクランボ!」という美味しさです。
このほか、ぜひ皆さまにお試しいただきたいのが、「紅秀峰(べにしゅうほう)」です。大粒で深紅の果実は甘さ抜群!パリッとした小気味よい食感も美味しさの秘密です。
ほかにも町内では、6月下旬から8月上旬にかけ、様々な品種 が収穫されますので、ぜひご来町いただき、もぎたて、旬のサクランボをお楽しみください!
<その⑥>作付面積は全道の50% 道内随一のブドウ産地で旬の味を!
サクランボと並び、仁木町を代表する果物である「ブドウ」。その作付面積は、なんと北海道全体の49.9%。仁木町は、押しも押されぬ北海道一のブドウ産地です! 仁木町産ブドウの旬は、8月下旬~10月上旬ごろ。昔ながらの美味しさで愛されるデラウエア、キャンベル、ナイヤガラなどをはじめ、豊かな香りが特徴のバッファロー、大粒の高級黒ブドウ、ピオーネや藤みのりなどが一斉に実りの時期を迎え、仁木町内はブドウの甘く上品な芳香に包まれます。
また、2020年には、仁木町産シャインマスカットブランド「ラ・ラ・シャイン」が誕生したばかりです。
北海道の冷涼な気候により育まれた「ラ・ラ・シャイン」は、糖度・色合い・大きさなど厳しい基準をクリアした、仁木町自慢の逸品です。シャインマスカット産地として国内最後発となる北海道。「ラ・ラ・シャイン」は、生産者の努力により、クリスマス、年末年始まで楽しむことができますよ。
<その⑦>「美」も「心」も満たす「プルーン」の美味しさ
仁木町産おすすめ果物の最後は、プルーンを紹介します。サクランボ、ブドウに続き、仁木町はプルーンも作付面積・生産量ともに堂々の全道1位です!
プルーンというと、ドライフルーツを思い浮かべる方が多いと思いますが、仁木町で召し上がっていただきたいのは生のプルーンです! 味はプラムに似ていますが、より酸味が少なく、皮ごと召し上がれます。
また、プルーンの魅力は、その種類の多さ。小粒で甘い「サンプルーン」、大粒で果汁たっぷりな「パープルアイ」などなど、いろいろなプルーンを食べ比べて、お気に入りの品種を見つけるのも楽しみの一つ。さらに、プルーンは美味しいだけではなく、老化予防や、健康増進に役立つ高い抗酸化作用を持つことが分かっています。
プルーンの旬は8月下旬~10月上旬頃、おいしいプルーンで「美(身)」も「心」も満たされてみませんか?
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<その⑧>仁木&余市を巡る「ワインの旅」楽しんでみませんか?
近年、仁木町内ではワイン用ぶどうの栽培が本格化、ワイナリーやワイン用ブドウを栽培するヴィンヤード(ワインぶどう畑)が増え、生食ブドウのブドウ棚風景とは違った、垣根栽培のワイン用ブドウ畑が、仁木町の田園風景を彩るようになりました。
まだまだワイン産地としては新興地域の仁木町ですが、少数精鋭、個性的で高品質なワインを醸造するワイナリーが日々腕を磨いています。
隣町の余市町は言わずと知れた北海道ワインの名産地。仁木町と余市町を合わせて巡る「ワインの旅」を楽しんでみませんか?
老舗ワイナリーの新たなスタート
2011年、国内で初めてオーガニックワインの認定を受けた、「ベリーベリーファーム&ワイナリー仁木」は、2020年、新たに「ドメーヌ・ICHI」を開設。有機栽培にこだわり、残留農薬の少ないオーガニックかつナチュール製法のワイン醸造をスタート。醸造用ぶどうだけでなく、生食用ぶどうによる醸造も手掛ける、果物のまち仁木町の魅力が詰まったワイナリーです。
▽ドメーヌ・ICHI
住所:余市郡仁木町東町16丁目118番地
電話:0135・32・3020
HP:https://domaine-1.com/
旭台のランドマークワイナリー
大小のワイナリー、ヴィンヤードが集まる丘陵地帯、旭台地区に位置するのは、世界最大規模のワインコンクールの赤ワイン部門で、日本初となる金賞を受賞した「NIKI Hills Winery(ニキヒルズワイナリー)」。世界中からわざわざ仁木町に足を運びたくなるようなワイナリーを目指し、2019年にオープン。ワイナリー施設をはじめ、レストランや宿泊施設も併設され、敷地内には四季折々の表情が楽しめるナチュラルガーデンや、トレッキングが楽しめるナチュラルフォレストなど、多くの観光コンテンツが詰まった複合型ワイナリーです。
▽NIKI Hills Winery
住所:余市郡仁木町旭台148番地1
電話:0135・32・3801
HP:https://nikihills.co.jp
〈山﨑編集長のワイナリー巡り〉⑨NIKI Hills Winery(仁木町)2人の女性醸造家が生み出すエレガントで香り高いワイン
「夢」を形にしたワイナリー
旭台地区余市川周辺に位置する「ル・レーヴ・ワイナリー~葡萄酒夢工房~」。「レーヴ」とはフランス語で「夢」の意味。2020年から自家醸造をスタートさせたル・レーヴ・ワイナリーのワインは、複数のワインぶどう品種で醸造(混醸)した、複雑で深みのある味わいが特徴。ワイナリーにはカフェとゲストハウスも併設されており、「醸造量の少ない私たちのような小規模ワイナリーでも、ここに来れば必ずうちのワインが飲めるという場所を作りたかった」というオーナー本間裕康さんの「夢」を形にしたワイナリーです。
▽ル・レーヴ・ワイナリー~葡萄酒夢工房~
住所:余市郡仁木町旭台303番地
電話:0135・31・3311
HP:https://le-reve-winery.com/
※「ル・レーヴ・ワイナリー」は「ドメーヌ・ブレス」に名称変更
若手オーナーこだわりのワイン
旭台地区のなかほどに位置する金田浩明さんのワイナリー「ヴィニャ デ オロ ボデガ」。国内では珍しいテンプラニーリョというスペインを代表する品種を栽培。2018年、29歳という若さでワイン醸造をスタートさせました。無添加・野生酵母発酵のワインや、瓶内二次発酵によるスパークリングワインなど、オーナーこだわりのワインが楽しめます。
また、金田さんがオーナーを務める、JR仁木駅前の「shaka brother」では、昼は本格的なスパイスカレー、夜はヴィニャ デ オロ ボデガのワインをはじめ、さまざまなお酒や、ジンギスカン、〝Farm to Table〟を意識した野菜のアテなども楽しめます。
▽ヴィニャ デ オロ ボデガ
住所:余市郡仁木町旭台228番地1
HP:http://vina-de-oro-bodega.net
▽shaka brother
住所:余市郡仁木町北町1丁目65番地1
facebookページ:@Shakabrother
(おわり)
※情報は記事公開当時のものです。
ワインの産地・北海道仁木町の「ワイン神社」を訪ねて〈山﨑編集長☆発〉