
「頑張った貴女に贈る 編集長のご褒美女子旅 2023 札幌編」。道産ワインを飲めるお店を探して、札幌のまちに繰り出しました。しっかり食事をしながらワインも楽しむことができるビストロの「フレンチパンダ」とダイニング「うぉんたなVARIO」、創成川イーストにある「stem」に足を運びます。
道産ビオワイン取りそろえ 希少なボトルも~フレンチパンダ

店に入ってすぐ正面のカウンターに置かれたワインクーラーには、いくつものワインボトルが入れられています。「まかないフレンチをビオワインと」とのキャッチフレーズの「French Panda(フレンチパンダ)」。フレンチの名店「aki nagao」と同じビルにある姉妹店で、フレンチのシェフが型にとらわれずにつくるイタリアンや和風メニューを楽しめるカジュアルなお店です。

グラスで提供される道産ワインは、仕入れやその時々で変わりますが、取材に伺った日は「jiki 夕 2021」や「KWtN高橋農園ソーヴィニヨン・ブラン 2021」、農楽蔵の「norapon 2018」、藤野ワイナリーの「wandering 2020」、ル・レーヴの「雅 2020」がありました。店長の結城友美さんは「どんなものが好みだとか、この料理には何がいいかとか、スタッフに気軽に相談してください」と笑顔を見せます。カジュアルなワインなら、グラスは千円台から、ボトルは5500円くらいからです。

この日の道産グラスワインに合う2皿を紹介してもらいました。まずは、「白糠町産鹿肉のハンバーグ」(1780円)。「雅」と相性がいいそうです。雅に使われているブドウ「ドルンフェルダー」のワイルドさと、鹿肉の野性味がマッチします。さらに、カシスマスタードのフルーティーな甘酸っぱさが、雅の果実感のある味わいとぴったりです。鹿肉を200グラム使っており、2~3人でも食べ応え十分のボリュームです。

もう1品は、お店オープン以来の人気の一皿という「鶏白レバーのペースト バゲット付」(970円)。なめらかなレバーペーストの香りと、上にコーティングされたポートワインのジュレの甘みで、ワインが進みそう。赤の発砲「wandering」と合わせると、ピノノワールの酸のある味わいと泡の軽快さが、レバーを包み込みます。結城さんは「まろやかな白も合いますよ」と教えてくれました。

もちろん、道産ワインはボトルでも提供しています。50種類以上取りそろえ、希少なワインも少なくありません。「ナカザワヴィンヤード クリサワルージュ 2014」や「kondoヴィンヤード コンコン クヴェヴリ 2017」「農楽蔵 ノラ ブラン 2019」「上幌ワイン 森 2021」など、道産ワイン好きなら舌なめずりしそうなラインナップです。もちろん、その時々で品ぞろえは変わります。スタッフと相談しながら選んでください。


道産ワインの魅力について、結城さんは「岩見沢のワインは森の香り、函館のワインは海の香りというように、テロワール(ブドウが育まれる風土)が感じられます。ワインによって、こんなに香りが違うんだという驚きがあります」と言います。お店が休みの時に、ほかのスタッフと一緒にワインやブドウの産地に行くこともあるそうで、「生産者から醸造のメソッド(手法)を聞くのも勉強になるし、とても楽しい。うちのスタッフはみんなワインが大好きなので、お客さまとワインの話をするのも楽しみのひとつです」と目を輝かせます。
店のメニューには、札幌市内の人気中華料理店「布袋」の点心もあります。店名の「パンダ」は中華料理も出しているところからきているそうです。店内のあちこちには、大小さまざまなパンダも見え隠れしているので、探してみてくださいね。
系列店のフレンチ焼き鳥「BIRD WATCHING」(札幌市中央区南4条西5丁目5)でも道産ワインを多数、提供しています。
住所/札幌市中央区南3条西3丁目 G-DINING地下1階 |
電話/011・206・7243 |
営業時間/午後5時半~午前1時(金曜・土曜・祝日前は午前2時まで) |
営業時間/不定休(日曜営業) |
旬の魚介と合わせ ワインの背景も楽しむ~うぉんたなVARIO

店名を「魚の棚」からとった「うぉんたな VARIO」。その時々で種類は変わりますが、常時、5種類程度の道産ワインをグラスで飲むことができます。同店ソムリエの藤本貴文さんは「道産ワインを知らなくても、味わいの好みを聞いてアドバイスします。生産者の情報やブドウの品種、作り方などワインの背景も説明するので、味とストーリーの両方を楽しめます」と話します。

この日は、「KONDOヴィンヤード タプ・コプ ブラン」や「富丘西尾ヴィンヤード ラ・トラディション」「山田堂 ナイアガラ・ヌーボー」「イレンカ ピノ・ノワール」など、6種類の道産ワインがありました。

藤本さんは2種類のワインと、それに合った料理をチョイス。「ル・レーヴ・ワイナリー Your Story 2020」(1000円)には、「小樽産貝付きホタテの白ワインガーリックバター蒸し」を組み合わせました。にんにくとバターの風味を付け、蒸し上げた直径6~7センチの殻付きホタテが5つも入って880円。すっきりした白ワインによく合います。
「ノコフク ロゼ 2021」(800円)には、「旬の小樽産サクラマスのカルパッチョ」(990円)を合わせます。ミツバやスプラウトが添えられたサクラマスは上品な脂とロゼの香りがぴったりで、さわやかな後味です。

藤本さんは「道産ワインはしっかりした酸のあるものも多く、料理に合わせやすい」と言い、店ではトキシラズやウニなど旬の素材を使った和食ベースのメニューに、バターやトマトなど洋風の要素も取り入れ、ワインに合うように仕上げているそうです。藤本さんは月に3~4回、休みの日にワインの生産者やブドウ畑を訪ね、生産の苦労や工夫、生産者の思いを聞いています。「いいワインが増えてきています。生産者のストーリーを知ってワインを味わうことで、作り手の応援にもなればうれしい」と話します。
住所/札幌市中央区南4条西2丁目11-7 TOMORU BLD5階 |
電話/011・213・0030 |
営業時間/月曜~土曜=午後5時~午前3時、日曜=午後5時~午前0時 |
定休日/なし |
創成イーストで料理と一緒に自然派ワインを~stem

創成川イースト地区の中通りの小さなドアをくぐると、優しい色合いの木目のカウンターとテーブルが並び、温かみのある雰囲気に出迎えられます。「stem(ステム)」で扱うのはフランスの自然派ワインが中心ですが、道産も数種類置いており、グラスで飲めるものがある時もあります。

取材に伺った日の道産ワインは、ヴィンヤード「ワインばたけ浦本 taiyo2021」と「タキザワワイナリー デラウェアオレンジ2022」「ドメーヌ・アツシ・スズキ アッチブラン」「山田堂 ナイアガラスパークリング2022」。ボトルは7千円台から。比較的生産量が多く手に入りやすい銘柄は、グラスで千円以下で提供している時もあるそうです。

この日は、「タキザワワイナリー デラウェアオレンジ2022」をグラス(千円)で。アジのいいのが入ったとのことで、「アジと焼きなすのマリネ」(900円)を用意してくれました。アジは脂がのっていますが、くどくはなく、柔らかくとろっとした焼きなすがさっぱりさせてくれます。

もう1品は「メカジキのフルーツトマトソース」(1800円)。大きめのメカジキの切り身に、ざく切りにしたトマトのソースがたっぷりかかっているボリュームたっぷりの一皿。メカジキはしっとりとしていて、ソースはトマトが驚くほど甘く、フレッシュ感たっぷり。どちらも、白ワインかロゼ、軽めの赤が合うそうです。付け合わせのヤングコーンやズッキーニ、アスパラはグリルされ、野菜の味がしっかり感じられます。

店のオーナー、清水奏太さんは「道産ワインは自然派が多く、ワイン単体でもおいしい」と言います。「メニューにパスタがあるのでイタリアンと言われますが、ワインに合う一皿を提供しています」。
清水さんがStemを出店し、6年が過ぎました。昨春にはすぐ近くに和食の店「大友堀トーチ」もオープンしました。創成川イースト地区は「マンションが増え、オフィスもあり、昔ながらの街並みも一部で残っているおもしろい地域。住んでいる人も、働く人も、家に帰る途中の人も楽しめる店にしていきたい」と語ります。
住所/札幌市中央区南2条東2丁目8-1 大都ビル1階 |
電話/011・252・7066 |
営業時間/午後5時~午前0時 |
定休日/日曜・祝日 |
編集長のご褒美女子旅 2023 vol.1 札幌編①道産ワインをホテルでゆったりと
編集長のご褒美女子旅 2023 vol.1 札幌編③道産ワインをランチや「昼飲み」で
編集長のご褒美女子旅 2023 vol.1 札幌編④バーでしっとりと 多彩な道産ワインを

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